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フィリピンと日本の青少年向け演劇ワークショップ


本場イギリスからファシリテーターを迎えて行われた演劇ワークショップ
フィリピンと日本の青少年が、
言葉の壁を越えて交流し、将来の自分の姿を表現した。

↑クリックで拡大

たった1日半で作り上げた
パフォーマンスのダイジェストを
ぜひ、ご覧ください ↓↓↓

 (動画提供:特定非営利活動法人可児市国際交流協会)

本場のファシリテーターが行う
「社会の課題に向き合う演劇ワークショップ」


ざっくり言うと、こんな内容…

・可児市国際交流協会(岐阜県)は演劇ワークショップを行った
・ファシリテーターはイギリス人。
・対象は、主に15、16歳のフィリピン人と日本の大学生
・就学支援事業のさつき教室の子どもたちについて

<レポート>
・子どもたちの個性が引き出されたパフォーマンス
・ゲームでうちとける
・ジェスチャーで自分を表現する
・物を使って、パーソナルな話に突入
・思い出のシーンを演じる
・難しさが見えたら、すぐに軌道修正
・日常を振り返る
・10年後の自分を表現
・自ら創造し、パフォーマンスを発表


 特定非営利活動法人可児市国際交流協会(岐阜県)は、12月3~4日に2日間(合宿)にわたる演劇ワークショップを開催した。
(協力:Sin Titulo、朝日大学経営学部)

 対象は、同協会が行っている高校進学支援の「さつき教室」に通う15、16歳(フィリピン人14名と中国人1名)の外国人。
 今回は、朝日大学(岐阜県)の日本人8名とベトナム人2名の大学生も参加した。英会話はあまり得意ではなく、フィリピンのタガログ語もほとんど分からない学生たち10人。さつき教室の15名と合わせて25名が、寝食を共にしながら演劇ワークショップを体験した。

↑ワークショップの様子。(クリックで拡大)

 ワークショップは国際交流協会の向かい側にある可児市総合会館分室の会議室で行われ、その後、可児市の宿泊研修施設「わくわく体験館」に宿泊した。

 今回、特筆すべきことは、演劇ワークショップの先進国イギリスでエデュケーション・プログラムを行っているシャロン・カノリックさん、スチュワート・メルトンさんをファシリテーターに迎えたことだ。

 彼らは地域の移民、難民、ニートの青少年、メンタルケアの必要な人に対応したプログラムを展開し、高い評価を受けている。接するのさえ難しい患者のいる精神病院や、フランスの難民キャンプでも活動しているエキスパートだ。

 本場のファシリテーターが行う「社会の課題に向き合う演劇ワークショップ」とは、どういうものなのか? 

↑シャロンさんと、スチュワートさん(クリックで拡大)

 さまざま困難を抱える在住フィリピン人の子どもたちと、日本の大学生を相手に彼らがどのようなファシリテーションを見せるのか。2日間の合宿に同行取材した。実際のワークショップの雰囲気が少しでも伝われば幸いです。

 今回のワークショップは英語で行われ、通訳がそのつど日本語に訳していった。日本語、英語でも分かりにくいときは、子ども同士で教え合っていた。

 また、朝日大学の学生は、事前に市内の外国人労働者の状況、可児市国際交流協会の活動や、さつき教室の子どもたちのことなどについてオリエンテーションを受けた。

●岐阜県可児市国際交流協会について
 サイトはこちら 

 岐阜県可児市は、名古屋市や岐阜市のベッドタウン。工業団地があることから、外国人労働者が多く、人口の6%が外国人となっている。また、在住外国人の約8割がフィリピンとブラジルの人だ。
 この状況の中、2000年に可児市の協力のもと、可児市国際交流協会が設立され、外国人児童生徒の学習支援などを行っている。

 2008年には多文化共生センターフレビア(以下フレビア)を開設。協会が指定管理者としてフレビアの運営を行い、情報提供、日本語学習支援、交流の場つくり、相談窓口の4つを事業の柱としている。

●さつき教室の子どもたちについて

 「さつき教室」は、演劇ワークショップに参加した子どもたちが通っている就学支援事業だ。
 家族の事情で、義務教育の年齢を過ぎてから来日した子どもたちが、日本の高校に入るのは難しい。また、学校制度が違うために、中学卒業の資格を取らなくてはならないケースもある。彼らは日本で自分の居場所を確保するため、高校進学を目指して勉強している。

 しかし、言葉や文化の違いに戸惑い、日本の生活に馴染めずホームシックになったり、居場所がないために苦しむ子どもも多いという。
 フレビアでは、週4日、10時から16時まで日本語や教科の指導をしている。
 また、演劇ワークショップで自己実現、自己肯定感を体験する活動は今年で3年目を迎える。

<レポート>
子どもたちの個性が引き出された

圧巻のパフォーマンス

 廊下に並べられたソファの上で、子どもたちはごろごろ寝ていた。昼ご飯を食べたら途端に眠くなったのだ。
 前日の午前中から始まった演劇ワークショップは、昨夜遅くまで続いた。疲れがピークに達したのだろう。会議室の隅でいきなり居眠りしはじめる子もいた。昼下がりの眠くまったりした空気が漂っていた。

 ランチ・ブレークが終わると、シャロンさんとスチュワートさんは立ち上がり、みんなに声をかける。
 パフォーマンス発表に向けた、最後のワークショップが始まった。

ゲームで和やかな雰囲気に(クリックで拡大)

 手足を動かしたり、ゲームをしたり、まずはウォームアップ。競い合うゲームを始めると、子どもたちの目の色がまた輝き始める。笑いと笑顔と共に活気が戻ってきた。

 彼らのテンションが高まってきたところで、会議室の真ん中に椅子を並べて、観客席とステージのスペースを作る。発表するための晴れ舞台は整った。

 するとスチュワートさんはパソコンを持ち出し、効果音を流し始める。「この音が流れたら動き始めてください」
 音を合図にしながら、パフォーマンスのリハーサルはスタートした。

 「朝の動きからやっていくよ」とスチュワートさん。最初は戸惑っていた子どもたちも、効果音が鳴り始めると自然と動き始める。次々と、スチュワートさんの掛け声とともに進んでいった。

 リハーサルはたった1回のみ。もたつくところもあったが、スチュワートさんは気にもせず。「いい感じだよ。すごくいいね」とほめていく。

 いよいよ本番だ。ステージ前に並んだ椅子には観客6、7名が座って見守る。
 おもむろに効果音が鳴り始め、パフォーマンスはスタートした。
 子どもたちは朝起きて顔を洗ったり、歯を磨いたりする動作を開始。1日の動きを、それぞれが演じていく。

相撲の取り組みのシーンを演じる(クリックで拡大)

 違う効果音に変わり、4、5名のグループに分かれて、順番に思い出のシーンを演じていく。野球の試合、家族との食事、相撲の取り組みがあったり…オリジナルの短い物語を演じていく。

 次は、パフォーマンスのハイライト。ペアになって、10年後の自分の姿をパートナーの体を使って彫刻し、「10年後、私は〇〇になりたい」とコメントする。ひとりずつ10年後になりたい自分を表現していく。

 みんなの未来がステージに広がった。

創作ダンスを楽しむ(クリックで拡大)

 フィナーレは創作ダンス。ノリノリの音楽が流れ、グループ毎に作ったシンプルなダンスを見せていく。そして、一列に並んでお辞儀すると終了した。
 約16分のパフォーマンスだった。

 終わると、シャロンさん、スチュワートさん、見守った観客から大きな拍手が起きた。子どもたちは、少し照れながらも笑みを見せていた。

 シャロンさんは言った「初めて会った人と、たった1日半で、このパフォーマンスを作り上げたんです。すごく才能があると思うし、素晴らしかったです」
 スチュワートさんは「ドラマも面白かったし、すごく楽しかった。みんなにまた10年後会ってみたいです」と子どもたちに声をかけた。

2ページ目に続く

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