捨てられた食料はどこへ? リディラバ・スタディツアー その2

〇生ごみ処理に、税金が使われている

 ところで、「ゴミ」として焼却されているのはどういう物なのだろうか?

 最近では分別が進んでいるため、焼却されるゴミの約半分が食品廃棄物だという。
 通常、ゴミの焼却には1キロ50円ほどかかる。処理は自治体が行っているから、食べ残しを自分たちが納めた税金を使って燃やしているというわけだ。
 
 また、興味深い話もあった。
 ゴミには、家庭から出る一般廃棄物と、事業社から出る産業廃棄物がある。
 事業社から出る産業廃棄物の処理費は事業社が払うことになっているが、食品廃棄物の場合は事情が異なる。
 工場から出た食品廃棄物は産業廃棄物だが、スーパーや百貨店から出た食品廃棄物は一般廃棄物となって、税金を使って焼却している。

 つまりお店から捨てられた食料を、税金を使って焼却しているわけだ。

〇ゴミ処理費は自治体によって違う

 見学した日本フードエコロジーセンターは、食品廃棄物から豚の餌を作っている会社だ。廃棄物のリサイクルはいいことに違いにない。税金を使って焼却しないで済むし、廃棄物を有効活用できる。
 見学者のひとりは、「焼却しないで、リサイクルできる施設をどんどん作ればいいんじゃないの?」と話していたが、現実はとても難しい。

高橋さんは、一番の問題として処理費について説明した。
 事業社が払うゴミ処理費は自治体によって異なる。首都圏の小金井市、府中市、狛江市などでは1キロあたり42~55円、東京23区では15円。焼却炉の保有数や、焼却炉の能力の差、税金の投入額などで差がでるのだそうだ。(2017年当時の処理費)

 ちなみに、日本フードエコロジーセンターの処理費は25円。
 産業廃棄物の処理費は事業社が払うわけだから、東京23区では自治体に処理してもらったほうが安く済むわけだ。
 「23区内の事業社からは、食品廃棄物は入ってこないです」と高橋さんは話していた。

〇食品リサイクルの3つの方法

 食品リサイクルの現状についての説明もあった。
 2001年に食品リサイクル法ができてリサイクルが義務化されると、多くの事業社は生ごみから堆肥(肥料)を作った。ところが、農家では堆肥は年に1、2度しか使わないために、堆肥が余ってしまった。

 2007年に食品リサイクル法が改正され、堆肥ではなく飼料化することが優先されるようになった。また、最近ではバイオ・エネルギー化の開発も進められている。

 現在、食品リサイクルには3つの種類があり、国は餌(飼料)、堆肥(肥料)、エネルギーという優先順位で進めている。
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食品リサイクルの現状を分かりやすく話してくれた高橋さん

 

細かくされ、豚の飼料が作られていく。クリックで拡大

廃棄された食料の前で、話を聞く参加者たち

フードエコロジーセンター

食料は細かく粉砕され、殺菌・発酵処理されて液体発酵飼料になる。クリックで拡大

3ページ目に続く…

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