第5回 中年期以降の「年齢と幸福度」の関係

 こんにちは、山木戸です。

 第5回目は、中年期以降の「年齢と幸福度」の関係について考えてみたいと思います。
 グラフは米国との対比でみる日本人の主観的な幸福度に関する分析です。
(図の説明:米国との対比にみる日本人の年齢による幸福度の推移)

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 諸外国における調査では、年齢と幸福の間にはU字型の関係があるとの結果が出ているものが多い。つまり、若者と高齢者は中年期よりも幸福だということなのです。
 中年期に入る頃までは、幸福度は下がり続けるということです。

 その理由として、中年期に入る頃には、自分の人生がある程度定まってくるので、人々は若い頃持っていた野心を実現することをあきらめざるを得ないことを挙げています。

 高齢期に入ってからは、それまでの考え方を変えて、後半の人生を楽しく充実させようと努力するから幸福度がまた高まるのではないかと分析されています。

 日本人に関する分析結果では、日本人の幸福度は高齢期になっても上昇しません。
高齢期に入ってもU字型になっておらず、幸福度はほとんど高まらないL字に近い形状を取っています。 
 「幸福度にマイナスの影響を及ぼす要因」として●年齢が高いこと、●失業中であること、●ストレスがあること、が挙げられています。
 日本人は、年齢が高い人のほうが不幸だと感じていて、米国との対比でみると中年期以降の「年齢と幸福度」の関係に特徴があります。

 「組織の中で、長く働いてきた仕事から離れようとする退職をひかえた人に、気持ちを切り替えて新しく人生の意味をみつけろというのは無理な話ではないだろうか」という考え方もあります。

 考えるに、日本のサラリーマン社会では、
40代までは、過去を土台としてとらえ、キャリアアップを目指して未来志向で人生を展望しようとします。

 それが50代になると、将来展望を過去からの延長線上に描くことが難しくなり、自らの居場所を確保するためにも現在志向を余儀なくされます。

 50代までは、組織の中にあって抑えてきた自分がいます。

 60代をライフステージの転換点ととらえてみましょう。個人としての自分を取り戻し、素の自分に戻って将来を考えていくと、素の自分を表現する場として未来を目指していけるでしょう。

 現在がどんなに厳しい状況であっても、過去のとらえ方や未来への希望によっては、主観的幸福度を上げることができます。

 次回は、どのように考えを変えて、幸福度を上げていくのかを考えます。


山木戸 啓治  Keiji Yamakido

<プロフィール>
上級生涯生活設計コンサルタント
一級ファイナンシャル・プランニング技能士
CFP(日本FP協会)
社団法人 日本証券アナリスト協会検定会員

平成15年より、ファイナンシャル・プランナーに就任し、生涯学習センター・公民館・大学の公開講座などで生涯経済設計の講師を務め、平成16年度・17年度には福山大学経済学部客員教授を兼務すると共に、企業の退職準備ライフプランセミナー、及び地方公務員の退職準備・生活充実ライフプランセミナーなどで講演活動を行う。
平成22年7月に定年退職し、その後も継続してライフプランセミナーの講師として活動中。

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