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第16回「お金の不安」編その6「せつやく」“傷病手当金”

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 第16回「お金の不安」編 生涯経済プランの3つの視点のうちの「せつやく」その6として、勤務先の健康保険から支給される「傷病手当金」について考えてみます。

病気やケガで働けないときは「傷病手当金」

 健康保険には、病気や障害を負った場合に利用できる「傷病手当金」という仕組みがあります。

 会社員、公務員といったサラリーマンの方が、病気やけがで勤務先を休むことになり、給与がもらえなくなった場合にもらえます。
 最長で1年6か月間、給与の額の約3分の2相当額が、傷病手当金として健康保険から支給されます。

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 これは、病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度です。

 健康保険の被保険者が病気やケガのために勤務先を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。

【ポイント】

◎もし職場の勤務年数が短くても、“1年6か月”という期間が短くなることはありません。

◎入社後半年で病気休職することになったとしても、傷病手当金は1年6か月間支給されます。

◎パート社員、契約社員であっても、週3回だけの短時間勤務であっても、支給期間は1年6か月。傷病手当金の支給期間が短くなることはありません。

 

傷病手当金をもらうための4つの条件

 傷病手当金を受給するためには、4つの条件を満たす必要があります。

条件1 業務外の病気やケガで治療中である。
 業務外の原因で病気やケガのために入院、または自宅療養している場合です。
(勤務中や通勤途中でケガをしたときは労災保険が適用されます。労災保険は労働者を雇用するすべての事業所に義務付けられています。)

条件2 病気やけがで仕事ができない状態である。
 病気やケガのために、それまでやっていた仕事ができない場合を、「労務不能」の状態といいます。
 「労務不能」の状態になっているかどうかは、それまで従事していた職種などを考慮し、医師の意見をもとに判断されます。

条件3 4日以上仕事を休んでいる。
 病気やケガで休み始めた最初の3日間は「待機期間」といわれ、傷病手当金は支給されません。
 連続して3日間休んだら待機期間が成立し、4日目から、傷病手当金が支給されます。

条件4 休んでいる期間中に給与の支払いがない。
 「療養中で給与がもらえない」期間の生活費を保障するものです。
 有給休暇を利用するなどして給与が支払われている場合は、傷病手当金は支給されません。
 

民間保険の就業不能所得補償保険とは

 傷病手当金が支給される1年6ヶ月を超えて働けなくなった場合にも備えたい人には、次ような保険もあります。

 民間保険の就業不能所得補償保険です。

万一のときのために備えよう!

 こうしたニーズで民間の保険に加入する場合、支払い保険料が安いという点、受取保険金が非課税ということからも、とても有利な保険です。

 税込み月収の60%の範囲内で保険金を設定でき、業務中、業務外を問わず病気やケガにより長期療養で全く働けなくなった場合に、最長70歳まで毎月の収入のように、保険金を非課税で受け取ることができます。
 保険金支給は、働けない状態が続く限り、満期まで続きます。

 例えば、保険金支払いの免責期間(保険金を支払わない期間)を、傷病手当金を受け取る期間が終了する1年半まで延ばして設定します。
 就業不能状態が続いた場合、まずは傷病手当金で生活費をまかない、傷病手当金の支給が終了する1年6カ月後に、保険金を受け取ることになります。

 このように設定すれば、可能な限り保険料を低く抑えることになり、比較的少ない保険料で長期にわたる就業不能状態に備えることもできます。

 就業不能状態=働けない状態が長く続いた場合、この保険に加入していれば、収入の減少をカバーすることができます。

一般的な就業不能状態とは

〇病気やケガの治療を目的として、病院に入院している状態
〇病気やケガにより、医師の指示のもと在宅療養で治療に専念している状態を指します。

 

●コラム 団体扱いで安くなる保険

 サラリーマンの方向けの団体長期障害所得補償保険というものをご存知でしょうか?

 勤務先を通じてのみ加入することができる保険で、団体扱いとなることで保険料が安くなり、福利厚生制度のひとつとなっています。

 サラリーマンが、業務外、業務中を問わず病気やケガにより長期間にわたって働くことができなくなった場合、月々の給与の一部が最長で定年年齢まで補償されます。

まとめ

 病気やケガなどで働けなくなった場合の備えとして、傷病手当金は大変心強い制度です。
 また、民間保険の就労不能所得補償保険を活用することで、長期的に働けなくなった場合のリスクにも備えることが出来ます。

 次回は、「せつやく」 その7として「公的年金から支給される障害年金」について考えてみたいと思います。


山木戸 啓治  Keiji Yamakido

<プロフィール>
上級生涯生活設計コンサルタント
一級ファイナンシャル・プランニング技能士
CFP(日本FP協会)
社団法人 日本証券アナリスト協会検定会員

平成15年より、ファイナンシャル・プランナーに就任し、生涯学習センター・公民館・大学の公開講座などで生涯経済設計の講師を務め、平成16年度・17年度には福山大学経済学部客員教授を兼務すると共に、企業の退職準備ライフプランセミナー、及び地方公務員の退職準備・生活充実ライフプランセミナーなどで講演活動を行う。
平成22年7月に定年退職し、その後も継続してライフプランセミナーの講師として活動中。

山木戸先生へのお問い合わせは、こちらへ

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