施設紹介:品川区立品川歴史館~貝塚、宿場町、幕末‥品川から日本の歴史を感じる

江戸時代、東海道第1番目の宿場

 「品川」というと江戸時代の東海道第1番目の宿場として有名で、幕末に歴史上の大きな出来事があった地としても知られている。

「是より南、品川宿内」と書いてある。復元された傍示杭 (ぼうじくい) クリックで拡大

 品川区立品川歴史館では、品川宿の様子を中心に、宿並の模型、観光名所としての品川、大名屋敷、品川御台場についての展示の他、縄文時代の大森貝塚の貝層標本、昭和初期に建てられた茶室「松滴庵」などもある。

 また庭園には、水滴の音を楽しめる「水琴窟(すいきんくつ)」もある。地中に埋められたかめに落ちた水滴の音がかめの中で反響し、琴の音のように響く。趣のある水滴の音を楽しめる。

水滴の音を楽しめる「水琴窟(すいきんくつ)」クリックで拡大

 2階には、旅籠屋座敷が復元されている。また、ビジュアルシアター「浮世絵 しながわ紀行」(約6分)を鑑賞できる他、図書資料室、講堂もあり伝統的文化活動や歴史研究に利用できるようになっている。

  • 品川宿の宿並復元模型

企画展 遣欧使節団の物語を知る

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 取材にうかがった3月17日は、企画展「幕末の動乱を生きぬいた武士(もののふ)たち-旗本京極家の家臣永坂家文書の紹介-」の最終日だった。

 旗本京極家の8代目当主、京極高朗は1862年に幕府の遣欧使節団の監察使(目付役)として随行。永坂昇太夫は京極家の家臣だった。

 使節団として渡欧したときの京極高朗の日記や、日本にいた永坂と高朗に同行した永坂の家臣が、道中書いた手紙などが公開された。

 当日はミュージアムトークもあり、学芸員による企画展示に関する講演が行われた。筆者は、このミュージアムトークに参加することができた。

手紙の文字が乱れて・・
 
 遣欧使節団は、品川から約3か月をかけて船や蒸気車を使ってパリへ行き、ロンドン、ベルリン、リスボンなどで外交交渉や施設の視察を行い、約1年後に帰国した。

企画展「幕末の動乱を生きぬいた武士たち」クリックで拡大

 当時の状況や、残された写真、絵などから、様子が紹介されていった。日本人の使節団が描かれた現地の新聞記事も興味深かった。

 そして、約1年後に品川に戻るころ、国内情勢は変化していた。攘夷派の動きが激しくなっていることを知ったせいか、高朗の家臣、黒澤貞備(さだよ)の手紙の文字も徐々に荒々しくなっていた。
 帰国が遅れていたことによる焦りや、手紙を書く時間が限られていたためだ。その当時の状況を知ると、手書きの手紙がとても臨場感のあるものに感じられ、船旅をしていた幕末の人々の物語に思いを馳せることができた。

 日記や手紙を書いたのは、歴史の表舞台に出た人たちではない。それでも、講演の後、他の参加者たちも展示された手紙などを熱心に見入っていた。

(取材・まとめ “得る”Cafe事務局 いとう啓子)


エントランス

品川区立品川歴史館
東京都品川区大井6-11-1
 (JR大森駅徒歩10分)
開館時間 9:00~17:00
 (入館は16:30まで)
観覧料 一般 100円 小・中学生 50円
   品川区立の小・中学生、70歳以上、障害のある方は無料
休館日 月曜日・祝日
(月曜日が祝日の場合その翌日も休館)
年末年始
(展示替えなどの臨時休館もある)

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