バリアフリーマップ作りは、人も地域も幸せにする@東京中野

ざっくりいうと
 ・“目からウロコの連続”
 ・新しい視点ができる
 ・心のバリアを知る
 ・街を知る
 ・活動の見える化


道林京子さん (左)
なかの生涯学習サポーターの会・会長
27年前に結婚を機に中野に住む。当初は知り合いもいなかったが、その後PTA活動などを経て、生涯学習に目覚める。同会の3代目会長として地元の仲間たちと多忙な日々を送っている。

伊藤勝昭さん (右)
なかの生涯学習サポーターの会・副会長
15年ほど前に会社を定年退職。最初は戸惑いながらも、会社人間から地域人へ。サポーター養成講座などを経て、生涯学習を実践している。

“目からウロコの連続”

なかの生涯学習サポーターの会の仲間たち

 「“目からウロコの連続“を味わえるのが、バリアフリーマップ作りなんです」

 そう語るのは、中野区のバリアフリーマップを作ったボランティア団体「なかの生涯学習サポーターの会」の副会長、伊藤さん。

 バリアフリーマップ作りとは、車いすに乗ったり、押したりしながら街を歩き、段差、トイレ、エレベーターなどをチェックして、地図に記していく作業から始まる。
 どちらかというと地味な作業に思われがちだが、他にはない体験ができるそうだ。

 その体験とは、障がい者の視点に気がつく、街を知るなど、言葉で言うのは簡単だが、「実感で味わうと全然違うんです」と、同会の会長、道林さんは強調する。

 お2人に“バリアフリーマップづくり”のすばらしさを語っていただいた。

これまでに作成した3つのマップ クリックで拡大

びっくりの体験から始まる

車いすの体験は驚きの連続

 「まず車いすに乗ったり、押してみて、歩道を乗り越えられないことに気付くことから始まります」と伊藤さん。

 バリアフリーを意識しながら歩いていると、今まで見えなかったものが次々と見えてくる。

 歩道の段差、スロープの角度、荒れた歩道、誰でもトイレやおむつ替えベッド、車いすで入れるコンビニ、自動改札の幅・・・。

 それまであまり気にしていなかったことが、自然と目に入るようになる。ほとんどの人は、車いすの体験はない。実際に乗ったり、押したりすると、まったく違う世界が広がっていく。

新しい視点ができる

よくある光景も、見え方が変わってくる

 「車いすに乗ってみると、前から自転車が来ると怖いとか分かる。押していると道路が斜めになっているとか、いろんなことを感じます。男の人が乗ると、女性が押すのは大変とか、初めて分かるわけです」と道林さん

 そして、まったく違う視点で見るようになる。

 「自分の中に“体験”として実感できると、感覚的に見る目が変わるんです。障がい者の方が自然と目に飛び込んでくるようになる。もともと障がい者の方もトイレも知っているわけですが、障がい者の方の視点がインプットされると、障がい者の方が目に入ってきて、困ってないかしら、声をかけた方がいいかしらと思ったりするようになります」と道林さんは言う。

心のバリアを知る

 さらに、バリアフリーマップ作りをしていると、目に見えない“心のバリア”についても知ることができるという。

心のバリアをなくすことも大切

 実は、中野駅にはエレベーターがないため、車いすの人は駅員の力を借りてホームまで上がらなくてはならない。
 伊藤さんが、中野駅を利用する車いす利用者に話を聴いたところ、混雑時に駅員に頼むのは気が引けると語ったそうだ。

 介助を頼みたいが、遠慮してしまうのが“心のバリア”。

 伊藤さんたちは、どんなときでも障がい者が気兼ねなく移動できるように、声掛けをするなどして“心のバリア”を取り除くことも学んだ。
 
 「誰もが駅を利用できるのが普通なのだから、みんながバリアを取り除いてあげることが大事なんです」と伊藤さんは話していた。

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2ページ目に続く…


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