SDGs12 エシカル消費を考え体験するイベント@千葉商科大学

 千葉商科大学(千葉県市川市)で、7月3~5日に「CUC ETHICAL DAYS」というイベントが開催された。

ざっくりいうと・・
・エシカルでかわいいカフェ
・服を修理して長く着よう
・服と地球温暖化につながりがある
・環境に配慮するパタゴニアの活動


「Cafe Bee & Bear」でエシカル消費をアピール! クリックで拡大

 テーマは「SDGs12『つくる責任 つかう責任』を考える」

 同大学サービス創造学部の学生によるコミュニティカフェ・プロジェクト:期間限定カフェ「Cafe Bee & Bear」と、パタゴニア日本支社による「Worn Wear College Tour」などが行われた。

 エシカル消費を考えるイベントということで、フェアトレードのコーヒーや、服の修理、さらには地球環境についての講演と盛り沢山のイベントをレポートします。

 ちなみに、千葉商科大学は、日本初の「自然エネルギー100%大学」。
 2019年1月に、大学所有のメガソーラー野田発電所等の発電量と千葉商科大学の消費電力量を同量にした。

●エシカルでかわいいカフェ

  • カフェを担当していたサービス創造学部の(左から)3年の鷲尾さんと、2年の石井さん
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 エシカル消費をテーマにしたカフェの名前は、「Cafe Bee & Bear」。地球温暖化で絶滅の危機にさらされている「シロクマ」をイメージしたということで、シロクマのぬいぐるみが店先に置かれていた。

 カフェでは、様々な特性を持つ人へ雇用を提供するNPO法人による「はちみつ」を使ったミツバチレモネード、ハニーフレンチトースト、フェアトレードのアイスコーヒーなどを提供していた。

 また、環境を配慮して紙ストローを使い、マイボトル持参で50円引きになる特典も用意された。

●服を修理して長く着よう

  • 服を修理するコーナー。パタゴニア以外の服も受け付けていた
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 アウトドア用品などのアメリカのメーカー、パタゴニアの日本支社が実施しているのが「Worn Wear College Tour」。

 同社は今年、服のリペアを行う車、Worn Wear Car 「つぎはぎ」で日本の全11大学を訪問。服の修理、自分で修理するセルフリペアコーナーや、環境に配慮した同社食品の紹介などを行っている。

 7月4日、Worn Wear Car 「つぎはぎ」が同大学に来場し、学習の一環として、これからの未来を担う学生の皆さんと共に「責任ある消費」について考えた。
 
 また、校舎内では、学生による「使わなくなったTシャツをエコバックへ」、不用品を回収して必要な人へ譲る「セカンドストリートフェア」なども行われていた。

 取材した7月4日は生憎の梅雨空だったが、多くの学生や近隣の市民も集まり賑わっていた。


●地球環境について考える講演
「自分たちの行いを変えることから」

パタゴニアの環境・社会部門シニアディレクター、佐藤さん 

 7月4日、講堂でパタゴニア日本支社の佐藤潤一さんによる「気候危機への取り組み~パタゴニアが考える企業の責任~」という講演が行われた。

 自然環境や労働環境も考慮して製品を作っているパタゴニアの活動などをプレゼン。服の寿命を延ばしてより長く着つづけることは、消費を抑えることにつながり、地球に与える悪影響を削減するためにできる重要な行動であることを説明した。

 授業の一環になっていることから同大学の学生たちと、隣にある和洋女子大学の学生約50名も参加して、300人以上が佐藤さんの話に耳を傾けていた。

 少しショッキングな写真も見せながら、佐藤さんは低価格の洋服ができるわけ、全ての人が環境に対する気づきを持って行動していくことが急務であることを話していた。

300名を超える学生たちが集まっていた

ダウン・ジャケットの話
 1枚のダウンジャケットを作るのに約40~60羽の鳥の羽が必要だという。

 1羽の鳥から何度もダウンを取るほうが効率的なため、多くのメーカーでは生きた鳥から羽をむしり取っているそうだ。つまり鳥は何度も苦しみを味わっている。
 パタゴニアのすべてのダウン製品には、強制給餌された鳥、生きたまま羽毛採取されたダウンは使用されていない。

低価格の服ができるわけ
 発展途上国の低賃金の労働者が作ることによって、低価格の服ができる。
 最近バングラデッシュでは、劣悪な工場が壊れて多くの労働者が犠牲になるという事故も起きた。その事故の写真や、過酷な労働を強いられる人々の写真が紹介された。
 同社では、労働者に生活できる賃金を支給し、フェアトレードを実践している。

コットンの秘密
 コットンを効率的に生産するためには、多くの農薬を使っている。
 同社では、環境や人の健康に配慮して、無農薬による畑で作られたオーガニック・コットンを使用している。

環境再生型有機農業
 同社は、サステイナブルより一歩進んだリジェネレイティブ(regenerative、再生する)な農業、環境再生型有機農業を開発している。現在インドで、この方法によるコットン生産を試みているそうだ。
 
服のリペアも環境保全につながる
 地球温暖化が問題になっている。主に化石燃料(石炭、石油、天然ガスなど)を燃焼させると発生する二酸化炭素は、地球温暖化の大きな原因のひとつとなっている。

 服を作るときも多くの二酸化炭素を発生する。しかし、国内で流通しているアパレルの49%が捨てられている現実がある。同社では「修理することがあたりまえの社会を作りたい」として、服を長く着ることをアピールするために、同大学にも来場した「Worn Wear College Tour」の活動を行っている。

エシカル消費とは何か

 パタゴニアはアメリカの企業ということもあって「故郷である地球を救うためにビジネスを営む」という独特の社風を持つ。
 品質重視で安売りせず、環境に配慮したメーカーということが、かえってパタゴニアのブランドイメージを上げているのだろう。

 実際、パタゴニアの製品は少し値段は高めだが、若者を中心に人気がある。ちなみに筆者も、ダウン・ジャケットとレイン・ウェアーを持っている。

 「ただフェアトレードで売ってもだめなのです。いい物を売ることが大事です」と佐藤さんは話していた。

 講演の後は学生、同大学の原科幸彦学長も交えてディスカッションが行われ、それぞれがエシカル消費の重要性を話した。

 安い商品はたくさんあるが、なぜ安いのか考えてみること。そして、物を大事に長く使うこともエシカル消費につながると、学長は学生たちに訴えていた。

 最後に、佐藤さんは「何か買うときに、本当に今これが必要なのか考え、迷ったら買わないことも大切です。(消費)行動が変われば、メーカーやお店のあり方を変えていく、誰かを変えていくことにつながります」と語っていた。

千葉商科大学のHP
(まとめ・写真 “得る”Cafeサイト管理人、a-Nest会長 いとう啓子)


 

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