アニメを作って学習するアニメーテッドラーニング

“アニメーテッドラーニング”とは?

 アニメを作りながら、さまざまなことを学ぶ学習法のこと。

 学んだことや情報・知識などをアニメにして伝える学習法で、アニメを作ることで学びを深められる。

 学習者のさまざまな能力を引き出し、自信や積極性を育む学習法として注目されている。
 デンマークをはじめ、海外で新しい教育・学習の方法として導入が始まっている。

 まずは下記の動画を要チェック!

【アニメ作品1】アニメーテッドラーニング・ファシリテーター講習会で制作されたアニメーション

【アニメ作品1について】
 2019年12月、フォーラムは文化学園大学(東京都新宿区)、講習会は渋谷の株式会社ジェイフィールで行われた。
 この作品は講習会で「チームb」が作成したアニメーション。海のプラゴミ問題をテーマに、大人4人が1時間ほどで作成した。

【アニメ作品2】
AROUND THE WORLD ひこーき公園とわたしたち

【アニメ作品3】
ひこーき公園のみらいの春夏秋冬 ひこーき公園とわたしたち

【アニメ作品2、3について】
ひこーき公園ワークショップ
 2019年12月、埼玉県朝霞市 ひこーき公園(南割公園)で、子ども向けのワークショップ「ひこーき公園とわたしたち」が開催された。参加者は、主に小学4年生から中学生。
 グループに分かれて、“ひこーき公園の未来図”をアニメを使って描いた。

★YouTubeチャンネル(他の作品も視聴できる)
こちらから


アニメーテッドラーニングの特長は?

 アニメーションは現実には存在しない、見られないモノ・コトを無限に表現できる“マジック”。

 アニメーテッドラーニングはアニメーションを制作しながら、次のような特徴を活かし、学習を深めていく。

・知識・情報、アイデアを物語にできる。

・アニメーションの発表は外向性、コミュニケーション力を育む。完成させると自己肯定感を引き出す。

・グループで創作することで、異なる意見を聞き、利害の対立を制御し、協調するようになる。

・インターネットとデジタルツールを活用。基礎力(言語・数量・情報スキル)、表現力、想像力を培う。

体を五感を使って観察し、キャラクターで表現する。

 そして、ひとつの課題やその解決を新たな課題や学習テーマへとつなげる。

アニメーテッドラーニングで創造的空間が生まれる。(アニメーテッドラーニングらぼHPより)


アニメーテッドラーニングらぼ
伊藤裕美さんに聞く

「考えを表現する道具として、アニメを使ってほしい」

デンマークで出会う

 日本で仲間たちとともに、アニメーテッドラーニングを広めようと活動しているのが伊藤裕美さんだ。
 彼女がアニメーテッドラーニングと出会ったのは、2016年に視察で訪れたデンマークでのことだったという。

 その可能性に惚れこむと、日本で普及させようと一念発起。2018年に一般社団法人アニメーテッドラーニングらぼを設立する。
 翌2019年には、東京都豊島区のイベントや、埼玉県朝霞市の公園で子ども向けワークショップを開催してきた。
 2020年はコロナ禍のために、予定していた活動を延期しているが、新しい活動を企画している。

絵がヘタでも大丈夫

 伊藤さんは、アニメーテッドラーニングの魅力を語ってくれた。
 「単にアニメを作るだけではなくて、伝えたいテーマを深める道具としてアニメを使ってほしいのです」

 「何を表現したいのかが、大事なんです。例えばオノマトペ*注をアニメにするとして、『どんどん』という足音を選んだとします。重い足音なのか、軽い足音なのか。さらに音の後ろにあるものを表現するには、どんな絵や音にしたらいいのか、先生が教えるのではなく、子どもなりに考えてほしいのです。靴、その日の天気、体重など、それはひとつの物語です。

注 オノマトペ:擬音語・擬声語・擬態語など。音・声、物事の状態や動きなどを音で表した言葉。

 これは美術ではない。アニメは絵がヘタでも大丈夫なんです。うまくではなく、どう伝えるかなのです。考えていることを自分の中でまとめて、自分の表現手段として身につけていくといいと思います」

コミュニケーションがうまくなる

 ワークショップでは、小グループでアニメーションを作る。この作業は、コミュニケーションのスキル向上につながるという。

 「ワークショップをやるときにはチームワークを重視したいと思っています。コミュニケーションをとるときに、一方的に自分の思いを伝えるのではなく、必ず受け手がいるわけです。考えていることをどうしたら相手によく伝えられるのか、複数人と話し合って考えていくことになります」

演じ手にも監督にもなる

 アニメの大きな特徴についても語っていくれた。

「アニメを動かすのは子どもだから、演じていることになります。演じ手になるわけです。また、子どもが監督になり、演じているものを客観的に見ることもできます。つまり、監督にも演じ手にもなれるのです。このことは、アニメーションの大きな特徴です」

 今、伊藤さんは教育関係の人や団体と連携しようと働きかけており、日本での普及を目指している。

「学校の一般教科の授業で、やってほしいですね。考えていることを自分の中でまとめて表現するひとつの手段として、アニメーションを使ってほしいと思います」

取材協力:水道橋あめにてぃCAFE 梨の木舎(東京都千代田区神田三崎町)
(取材・まとめ・写真 得る”Cafe”サイト いとう啓子)

伊藤裕美
オフィスH(オフィスアッシュ)代表。一般社団法人アニメーテッドラーニングらぼ 代表理事
 外資系企業の広報宣伝コーディネータやマーケティングコミュニケーションズ・マネージャを経て1999年独立。EU圏のスクールや独立系スタジオと独自の人脈を持ち、海外アニメーションの配給・権利管理、海外のメディア事情の紹介等を行なう。

一般社団法人アニメーテッドラーニングらぼのHP


 

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